マイホームを新築するにあたっては、妥協をせずにじっくりとプランを練ることが重要です。住宅というのは例外なく高い買い物になりますし、一旦建ててしまってからでは、容易に改変や売却をすることも難しいためです。愛知県下でも、一宮市などは昔から門前町として栄えた歴史を持ち、自然が豊かで住みやすいところです。県庁所在地の名古屋市にも近く、車社会の現代とあって、さまざまな高速道路の結節点として地理的なポテンシャルを高めています。
しかし、高齢者向けのマイホームの新築となると、若い世代のように車に乗ってアクティブに生活をするわけではありませんので、ずっと室内にいても快適で機能的につくられている必要があります。例えば、注文住宅で住む人に合った特別な仕様を取り入れることなども考えられます。
大切なバリアフリーへの配慮
一宮市内でも、最近は名古屋市などの周辺都市に通勤や通学をする人たちをターゲットにした宅地開発が多く、ベッドタウン化が進んでいます。こうした団地では、ハウスメーカーによる既成の住宅建築も多く見受けられますが、高齢者向けとなった場合にはひと工夫が必要です。
高齢になると足元のふらつきなど身体的な衰えが目立つようになりますので、安全なはずの室内でもちょっとした段差でつまずいたり、廊下を自力で歩くことさえも億劫になることがしばしばあります。こうした場合には、敷居の部分の段差をなくしたり、廊下やバスルームなどの要所に手すりを取り付けたり、トイレの扉をスライド式にしたりといった、最初からバリアフリーを意識したデザインにしておくと、生活がより便利になります。
細部にわたるこだわりを実現する
バリアフリー住宅とはいっても、身体機能は人それぞれですし、敷地の間口や広さ、形状などの物理的な制約もありますので、既成の住宅建築に取り入れるのは難しい面があります。こうした場合は注文住宅を活用して、住む人に合ったデザインにするのが効果的です。ファミリー向けの既成の住宅建築のラインナップにはあまりないものですが、平屋建てにしておくとバリアフリーへの対応もスムーズです。
また、手すりや段差解消といった基本的な事項以外にも、冬場の生活に備えて断熱素材を利用したり、床暖房を入れておくなどといった細かな配慮も求められますが、これも注文住宅ならば容易に実現できます。場合によっては介護保険やその他の行政の補助制度などと絡めて、こうした機能を導入することもあり得ます。